この事業では当初小規模分散型水供給システムの構築と、社会的に弱いコミュニティーでの干ばつによる犠牲者の生活苦や不平等な水供給システムの改善に焦点を当てる。水の確保に関連して、平成10年度(1998)から雨水利用システムと技術に関する詳細な調査を始める。
スリランカ中部州キャンディ地区、北中部州アヌラーダプラ地区、北西州プタラム地区、南部州ハンバントタ地区、ウバ州モナラーガマ地区から、15のパイロット事業候補が選定されている。
雨水の貯水、ろ過滅菌、設備の維持管理などに関する技術のフィールドテスト及び調査研究は、これらのパイロット事業地において行なうこととする。これが新聞、放送メディアを利用してトレーニングワークショップ、プロモーション、教育コミュニケーションなどと協力していくことになる。
この事業の第2の部分は、大干ばつ地域の食料の確保である。これらの地域はスリランカの乾燥地域(ドライゾーン)である。ウバ州モナラーガマ地区から2つのパイロット事業を選定する。そして、乾燥に強い作物の品種選定、使用可能な農業井戸の利用とマルチングや真空蒸発器を使って水のロスを防ぐ技術の可能性を探る。居住様式や移住における影響と同様に、干ばつの影響を受けたコミュニティの対処方法も調査する。
■資金助成実績
- 平成10年度 外務省 国際開発協力関係 民間公益団体補助事業 生活環境事業
- 平成12年度 郵政省 国際ボランティア貯金 れんが焼成技術・左官技術指導